第40歌 切り離された分身(Severed Selves)
遠く隔てられている二人分の静寂も、
一緒にいれば恋する歌声に辿り着く。
一緒なら恋を喜ぶ二人分の眼差しが、
今は暗い森に遮られた星々のようだ。
触れるだけで心が安らいでいく手も、
心という神殿に聖火を灯し合う胸も、
逢瀬に重なれば一体となれるのだが、
二人の魂の岸を海が隔て、波が嘲る――
これが現在の僕らだ。ああ!希望は
本当に再会の一時を予見できるのか、
恋の暗い流れが再びきらめく一時を――
何と遅く来て、何と早く去る一時よ――
咲いては枯れ、葉だけを残す一時よ、
散る花のように脆く衰えていく夢よ。
Dante Rossetti. "Severed Selves"
in The House of Life (1898).
in The House of Life (1898).