2018/05/24

D・ロセッティ『命の棲む家』「朝の知らせ」

第38歌 朝の知らせ

「幽霊よ、君は今日という名前なのか?――
昨日の息子よ、随分と落ちぶれた顔だ!
明日は君より青ざめているのだろうか。」
話しかけると、静寂は答えた。「ああ、
私たちの子孫の姿はみな白く悲しげで、
彼らが事前に立てておく哀れな誓いは
まるで、芽吹いた枝に残った古い葉や、
朝日に片付けられる夜の残滓のようだ。」

僕は声を上げた。「数々の呪いの母よ、
おお、大地よ、塵の寝床へ僕を迎えよ!」
だが、沈黙は震えながら言葉を継いだ。
「ほら!恋に従う麗人が君へ一言声を――
ああ、もう一言――君の命に日が昇る。
さらにもう一言――死の影が息絶えた。」

Dante Rossetti. "The Morrow's Message"
in The House of Life (1898).