2018/02/14

D・ロセッティ『命の棲む家』「平等の契り」

第32歌 平等の契り

僕らの愛を同じ定規で測らないでくれ。
 僕は君を愛するほど愛されるだろうか――
 僕には気品も喜びの種もなく、絶対に
君の玉座に相応しい賜物を欠いている――
君は人々の心の特別な玉座に腰をかけ
 木々から選び抜かれた花々の冠を戴く。
 君一人の頭のために、愛の神が命じて
全ての美と神秘を編み込ませた花冠だ。

だが、君の瞳と唇はそれを優しく叱る――
 (君は言う)「私の愛は小さくなるね。
  私の愛が平等じゃないと疑うんだから。」
待ってくれ!僕の心の限界の代わりに
 君の心の超越から愛の価値を見るなら――
  君の愛は僕の愛の千倍以上になるのだ。

Dante Rossetti. "Equal Troth"
in The House of Life (1898).