第25歌 時の翼
僕らが会えるまでに流れる一時一時は
鳥のように遠くから悠然と飛んでくる
葉をさらさら鳴らす僕の魂の隠れ家へ――
近づく歌にざわめきを増す茂みの奥へ。
逢瀬の時にははっきりした言葉になる
時が歌う一音一音が、愛の舌を借りて。
だが愛の知る通り、この美しい調べは
耳を喜びで満たした後に奪われるのだ。
終わりの時にはどうなってしまうのか?
彼女のために翼も訪れず、歌も流れず
葉を落とす自分の人生の周りを歩けば
藪に散って血に濡れた羽根が目に入る。
遠くの彼女に思いを馳せながら、瞳は
音のない枝から翼のない空を見るのだ。
Dante Rossetti. "Winged Hours"
in The House of Life (1898).