第10歌 肖像画(The Portrait)
ああ、慈しみ深い手際を統べる主人よ、
ああ、恋よ!愛する人の絵姿を輝かせ
そうして私の手元で彼女の名を賛美し
彼女の内なる自己を完全に表してくれ。
彼女の美の行き着く果てを求める者が
美しい眼差しの投げかける光明の先に
美しい微笑みから寄せるさざ波の先に
彼女の魂の大空と水平線を知るように。
見よ!願いは叶った。首は台座となり
建物を飾る口元は声と口づけを証言し
影に覆われた両目は過去と未来を見る。
彼女の顔は神殿となる。知らしめよう、
いつでも (ああ、恋よ、これぞ恵み!)
彼女を見たいならば私の許へ来い、と。
・難しかったところメモ
「慈しみ深い手際を統べる主人」
(Lord of all compassionate control)
絵筆を持つ手を操る愛情、という理解で読んでみた。
controlは筆さばき、compassionateは思いやり。
対象を慈む画家達を統べる愛という意味を込めた。
・難しかったところメモ
「慈しみ深い手際を統べる主人」
(Lord of all compassionate control)
絵筆を持つ手を操る愛情、という理解で読んでみた。
controlは筆さばき、compassionateは思いやり。
対象を慈む画家達を統べる愛という意味を込めた。