2017/06/15

シェイクスピア『ソネット集』 第151歌

愛は良心を知るには幼すぎるものだが
良心の親としても知られるではないか?
優しい詐欺師よ、僕の過ちは責めるな
僕の罪が甘い君のせいだとばれるから。

君が僕を裏切ると、僕も自分を裏切り
高貴な部分を低劣な肉体へと引き渡す
僕の魂が僕の肉体へ語る通り、肉体は
愛の勝利者に、理性を失った肉になる。

この肉は君の名で目覚め、君を目指し、
君を戦利品とする。武勲への誇りから
君の哀れな奴隷に甘んじるようになり
君に起こされて働き、君の側で倒れる。

良心がないとは言うな、愛する彼女の
貴い愛のために僕は起き、倒れるのだ。