2017/06/06

シェイクスピア『ソネット集』 第136歌

君の魂が近づいてきた僕を怪しんだら
盲目の魂に「ウィル」だと誓ってくれ
魂は「望み」だと思い僕を通すだろう。
美しくて愛しい人への求愛が叶うのだ。

ウィルが君の愛の宝石箱を満たすのだ
望みのつまった箱に僕の望みをつめて。
豊富な経験があれば簡単に証明できる
多数の中なら一も無いに等しいことを。

数の多さに紛れて密かに通り抜けよう
君の蓄えの計算では僕も一だとしても。
僕を何ともみなさず、楽しむときには
ただ気持ち良い何かだとみなしてくれ。

君が僕の名を恋人として愛し続ければ
「ウィル」という名の僕も愛に与れる。