2017/05/13

シェイクスピア『ソネット集』 第93歌

君は誠実だと思い込んで生きていこう
騙された夫のように。すると愛の顔は
新しい顔になっても僕への愛に見える。
君の姿は僕の側で、君の心は別の所だ。

君の瞳には憎しみが住んでいないから
僕は君の変化に気づくことができない。
多くの人の外見では、心の嘘の記録が
機嫌や表情、皺の変化の中に残るのに。

しかし天は君を創るときに命じたのだ
君の顔にいつも優しい愛が宿るように。
君の気持ち、君の心の動きに関わらず
君の外見が優しさだけを物語るように。

君の美しさもイヴの林檎のようになる
君の美徳が君の外見と食い違うのなら!