君に化粧が必要だと思ったことはない
だから君の美に化粧をしたこともない。
君に及ばないとわかる、いや思うのだ
詩人が借金から捧げる不毛な言葉など。
僕は君を描写せずに居眠りをしていた
君がいるだけでわかってしまうからだ
現代人の羽ペンでも全く力不足であり
君の育んだ価値を語れはしないことが。
君が僕を沈黙の罪で告発するとしても
僕にとっては無口が最高の誇りとなる。
僕は黙ることで美を損なわずに済むが
他の詩人は命を語って墓穴を掘るのだ。
君の麗しい瞳の片方に住んでいる命は
詩人たちが賛歌に込める命よりも多い。