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2017/12/31

名曲から入る音楽史:イギリス編 Part 3/3

【記事について】
・クラシックに触れてみたい人のための紹介記事です。
 選ぶのは大変だけど少し詳しくなってみたい人向け。
・もう詳しい方はぜひ「聴く音楽史」も見てください。

【紹介について】
・おすすめの作品・CD情報・紹介文を書いています。
・Naxos Music Libraryから選んでます(執筆時点)。
・今回は戦後現代イギリスの10曲です。
・自分のお気に入りの作品&録音を探してみましょう!

【現代イギリスの10曲】
1. マルコム・アーノルド(1921-2006)
「交響曲第2番」(Symphony No. 2, 1953年)
――Chandos, CHAN9335.
「戦場にかける橋」でアカデミー賞を取ったアーノルド。
機知豊かで豪快な「交響曲第2番」は彼の出世作です。

2. ピーター・マクスウェル=デイヴィス(1934–2016)
「朝日に照らされたオークニーの結婚式」
(An Orkney Wedding with Sunrise, 1984年)
――Naxos, 8.572352.
オークニー島を愛したマンチェスター楽派の心臓です。
「結婚式」は島の結婚式の音風景を書き留めた一曲です。

3. ジョン・タヴナー(1944-2013)
「神殿の幕」(The Veil of the Temple, 2003年)
――Signum Classics, SIGCD367.
神秘的な宗教性の表現で独特の地位を占めるタヴナー。
「神殿の幕」は複数の宗教から詩句を引いた大作です。

4. ジョン・ラター(1945-)
「レクイエム」(Requiem, 1985年)
――Collegium, CSCD504.
明朗な宗教曲で親しまれているラターが父に捧げた一曲。
「レクイエム」はフォーレ譲りの晴れやかさがあります。

5. ハワード・スケンプトン(1947-)
「その音だけが残っている」
(Only the Sound Remains, 2010年)
――NMC Recordings, NMCD234.
ユニークな聴きやすさのある実験音楽家スケンプトン。
「その音だけが...」は彼の最良の作品の一つでしょう。

6. リチャー・ブラックフォード(1954-)
「ヴァイオリン協奏曲:聖金曜日」
(Violin Concerto, "Good Friday," 2008年)
――Nimbus Alliance, NI6338.
自然と管弦のための「野生の歌が聞こえる」の作曲家。
「聖金曜日」は旋律的な心地良さが抜群の協奏曲です。

7. リチャード・バレット(1959-)
「生命の様態」(Life-form, 2012年)
――NMC Recordings, NMCD183.
電子音を使用した実験的表現の最先端を走るバレット。
洗練された「生命の様態」は彼の代表作だと思います。

8. パトリック・ホーズ(1958-)
「啓示」(Revelation, 2016年)
――Naxos, 8.573720.
来年には「大戦交響曲」の初演が予定されているホーズ。
「啓示」は「至福」と同時に昨年発表された合唱曲です。

9. ジョナサン・ダヴ(1959-)
「過ぎてゆく一年」
(The Passing of the Year, 2000年)
――Naxos, 8.572733.
大成功した喜歌劇「フライト」が出世作となったダヴ。
「過ぎてゆく一年」は四季と年の瀬を歌った合唱曲です。

10. ジョビー・タルボット(1971-)
「調和の潮汐」(Tide Harmonic, 2009年)
――Signum Classics, SIGCD260.
ミニマリズムの流れを汲んで活躍する作曲家タルボット。
「調和の潮汐」は水流を主題とした組曲風のバレエです。

2017/11/21

名曲から入る音楽史:イギリス編 Part 2/3

【記事について】
・クラシックに触れてみたい人のための紹介記事です。
 選ぶのは大変だけど少し詳しくなってみたい人向け。
・もう詳しい方はぜひ「聴く音楽史」も見てください。
【紹介について】
・おすすめの作品・CD情報・紹介文を書いています。
・Naxos Music Libraryから選んでます(執筆時点)。
・今回は近現代イギリスの10曲です。
・自分のお気に入りの作品&録音を探してみましょう!

【近現代イギリスの10曲】
1. ウィリアム・スタンデール・ベネット(1816-1875)
「ピアノ協奏曲第1番」
(Lyrita, SRCD204)
近代英国出身で初めて国際的に認められた作曲家です。
この協奏曲はピアニストとして自ら演奏した名曲です。

2. チャールズ・ヒューバート・パリー(1848-1948)
「イェルサレム」
(Naxos, 8.570351)
ベネットに師事し、英国音楽の復興を進めた文化人です。
「イェルサレム」は国歌のように歌われている合唱です。

3. エドワード・エルガー(1857-1934)
「行進曲:威風堂々」
(Warner Classics, 0077776401553)
国内の音楽復興の中で現れた近代英国最大の作曲家です。
「威風堂々」の第一番は英国発の最も名高い行進曲です。

4. エドワード・エルガー(同上)
「愛の挨拶」
(Chandos, CHAN8380)
英国のヴァイオリン曲で最も人気のある曲だと思います。
最大の理解者であった妻キャロラインに贈った作品です。

5. レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ(1872-1958)
「トマス・タリスの主題による幻想曲」
(Chandos, CHAN9775)
伝統音楽の理解と保存に大きな功績を残した作曲家です。
タリスに基づく弦楽合奏の「幻想曲」は彼の出世作です。

6. レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ(同上)
「ロマンス:揚げ雲雀」
(Chandos, CHAN9775)
ホルストの親友でもあったRVWの作品をもう一つ。
美しいヴァイオリン・パートが人気のある名曲です。

7. グスタフ・ホルスト(1874-1934)
「組曲:惑星」
(Naxos, 8.555776)
東洋や神秘主義に傾倒していたことで知られる人物です。
「木星」が有名な『惑星』の背景にあるのは占星術です。

8. ウィリアム・ウォルトン(1902-1983)
「オラトリオ:ベルシャザールの饗宴」
(Naxos, 8.555869)
明快・劇的な作風で映画音楽まで広く活躍した人物です。
「ベルシャザール」は王の瀆神と破滅を描く人気作です。

9. ベンジャミン・ブリテン
「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」
(Decca, 00028941750921)
折衷性・独創性を併せ持つ20世紀英国最大の作曲家です。
この変奏曲は師匠ブリッジへの感謝を込めた出世作です。

10. ベンジャミン・ブリテン
「戦争レクイエム」
(Universal Classics, 00600406560230)
反戦主義者として知られるブリテンの集大成の一曲です。
第二次世界大戦に応えて書かれた最大の音楽の一つです。

2017/11/19

名曲から入る音楽史:イギリス編 Part 1/3

【記事について】
・クラシックに触れてみたい人のための紹介記事です。
 選ぶのは大変だけど少し詳しくなってみたい人向け。
・もう詳しい方はぜひ「聴く音楽史」も見てください。
【紹介について】
・おすすめの作品・CD情報・紹介文を書いています。
・Naxos Music Libraryから選んでます(執筆時点)。
・今回は中近世イギリスの10曲です。
・自分のお気に入りの作品&録音を探してみましょう!

【中世&近世の10曲】
1. 中世のセイラム聖歌
「真夜中のミサ」(Gimell, CDGIM017)
中世英国の礼拝を代表した地方のシンプルな聖歌です。
最近はヒーリング・ミュージックとしても人気です。

2. 中世の世俗音楽
「夏は来たりぬ」(Chandos, CHAN9396)
教会の外では民衆たちが世俗音楽に親しんでいました。
「夏は来たりぬ」は西洋最古の輪唱とされる民謡です。

3. ジョン・ダンスタブル(1390-1453)
「来たり給え、創造主なる聖霊よ」(Naxos, 8.557341)
英国発祥の和声(3&6度)を大陸へ広めた偉人です。
中世英国最大の人物で、ルネサンス音楽の父の一人です。

4. ジョン・タヴァナー(1490-1545)
「西風ミサ」(Gimell, CDGIM004)
宗教改革前夜に国内最高の名声を誇っていた作曲家です。
「西風ミサ」は世俗のラブ・ソングを用いた替え歌です。

5. トマス・タリス(1505‐1585)
「我、汝の他に望みなし」(Naxos, 8.557770)
弟子バードと共に英国ルネサンスを代表する作曲家です。
「我、汝の他に望みなし」は40声部を誇る合唱曲です。

6. ウィリアム・バード
「五声のミサ曲」(Gimell, CDGIM345)
英国国内のみならず西欧ルネサンスを代表する偉人です。
「五声のミサ曲」はラテン語ミサの終焉を飾る名作です。

7. ジョン・ダウランド(1563-1626)
「あふれよ我が涙」(Naxos, 8.553381)
リュートの弾き語りはルネサンスの人気ジャンルでした。
「あふれよ我が涙」は欧州を熱狂させた大ヒット曲です。

8. ヘンリー・パーセル(1659-1695)
「ディドーとエネアス」(Glossa, GCD921601)
英国音楽史上最大の天才と認められている夭折の作曲家。
「ディドー」は英語オペラの黎明期を代表する名作です。

9. ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1579)
「水上の音楽」(Naxos, 8.557764)
ヘンデルはドイツから英国に帰化して活躍した偉人です。
「水上の音楽」は帰化後に書かれた管弦楽の代表作です。

10. ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(同上)
「メサイア」(K and K Verlagsanstalt, Kuk20)
ヘンデルが英国に残した英国オラトリオの最高傑作です。
福音の物語を歌っており、「ハレルヤ」は大変有名です。