◯記事について
・生没記念の年を迎えるクラシック作曲家の紹介。
人物・音源はNaxos Music Libraryで探しました。
(NMLの検索窓にCD番号を貼り付けて下さい。)
Art TruckがあればYouTube動画も貼っておきます。
・来年演奏したい方々のために前年から書いてます。
・今回はジャック・オッフェンバック。生誕200年。
『地獄のオルフェ』のカンカンは運動会の定番。笑
来年のアンコール曲はこれで決まりだ!
◯人物紹介と来歴
・ジャック・オッフェンバック
(Jacques Offenbach, 1819-1880)
※早稲田大のサイトで写真に着色してみました。
(http://hi.cs.waseda.ac.jp:8082/)
・概要
ナポレオン三世の治世で活躍したドイツ出身の作曲家。
喜歌劇(オペレッタ)を人気ジャンルとして確立した。
※喜歌劇=分量・内容・性格などが軽い歌劇。
日本の大正浅草オペラでも様々な作品が上演された。
継承者はJ.シュトラウスとA.サリヴァンだそうだ。
ウィーンとロンドンでも人気があったからかな。
・青少年(1820-50年代)
ドイツ中西部の都市ケルンに生まれる。
親はユダヤ教の礼拝歌手(ハッザーン)だった。
幼くして才能を示し、14才でパリ国立高等音楽院へ。
しかし、音楽院が合わずに辞め、チェロ奏者となる。
20年間の演奏活動の傍ら、喜劇上演の夢を持ち続ける。
・壮年(1850-60年代)
36才で小劇場を開いて自作を発表し始め、人気は上々。
特に、1858年の『地獄のオルフェ』は大成功を収める。
その後も喜歌劇を書き続け、国際的名声も高めていく。
また、皇帝から市民権と最高勲章ももらっている。
C.モネ『テュイルリー公園の音楽会』(1862年)
黄色い矢印の場所にいるのがオッフェンバック。
・晩年(1870年代)
フランス皇帝との繋がりとドイツ系の出自のため、
普仏戦争の後は肩身の狭い思いをしたそうだ。
他方、国際的評価は衰えず、パリでの人気も回復する。
最晩年は亡くなるまで『ホフマン物語』を書いていた。
今日ではこの作品も彼の代表作とみなされている。
◯作品紹介
・『地獄のオルフェ』(1858年)
オッフェンバックの代名詞といえる喜歌劇。
『天国と地獄』とも訳される。
内容はオルフェウスの冥界下りのパロディ。
元の神話の綺麗な部分を全部汚していて笑える。
「カンカン」はとにかく有名(下のYouTube参照)。
・『ホフマン物語』(遺作)
オッフェンバックが最晩年をかけて制作した作品。
内容は主人公ホフマンの奇妙な恋愛遍歴の断章。
(人形の恋人、歌うと死ぬ恋人、影を奪う恋人…)
E.T.A.ホフマンの作品を再構成したものになっている。
代表的な部分は第四幕で歌われる「舟歌」。
◯音源紹介(Naxos Music Library)
・喜歌劇『地獄のオルフェ』
演奏者:リヨン国立歌劇場管(ミンコフスキ)
CD情報:Warner Classics(5099994823356)
・歌劇『ホフマン物語』(ハイライト)
演奏者:パリ音楽院管(クリュイタンス)他
CD情報:Warner Classics(0724357286558)
・バレエ音楽『パリの喜び』
編曲者:E.カンゼル
演奏者:シンシナティ・ポップス管(カンゼル)
CD情報:Musical Concepts(ALC1073)
メモ:オッフェンバックの楽曲を一曲に編んだもの。
編曲者による演奏もGood!
◯音源紹介(YouTube動画)
・『地獄のオルフェ』序曲
演奏者:サドラーズウェルズ劇場管
投稿者:The state51 Conspiracy(Art Truck動画)
メモ:カンカンが流れるのは6:00くらいから。