2017/10/18

W・シェイクスピア『ソネット集』第一歌 五七七ver.

試しに五七七で十四行訳しました。
いつもの字数揃えにもチャレンジ。
字余りがありますがご容赦下さい。

美しい命よ、増えよと僕らは願い
麗しい薔薇の姿が絶えないように
実も熟し花びらも散る季節の後は
若々しい跡継ぎの芽に記憶を託す。

だが君は自分の輝く目に身を捧げ
燃え上がる光にくべる薪となって
豊作を託された身に飢饉を起こし
無情にも芳しい君の敵へと変わる。

瑞々しい今の君にはこの世を飾り
華やかな春を伝える資格があるが
君という蕾に君の身を埋めるなら
若者よ、その節約は浪費に変わる。

世を思え、君は大食の罪人となる
世の分まで墓場と共に貪るのなら。