2017/06/14

シェイクスピア『ソネット集』 第148歌

全く!恋が頭に付けた目玉は何なのか、
真実の光景に対応するものが映らない、
あるいは映っても判断力が消え失せて
正しく見たものを誤って評価するとは?

僕の虚偽の目が麗しいと溺愛する人を
どうして世間は麗しくないと言うのか?
麗しくなければ、恋は示すことになる
恋する目は人々の目よりも頼りないと。

当然ではないか?ああ!恋をした目が、
不眠や涙に苦しむ目がどう頼れるのか?
僕が見間違えるのも驚くことではない
太陽も空が晴れるから前が見えるのだ。

ああ、卑怯な恋よ!涙で僕を盲目にし
君の欠点をわからなくしてしまうとは。