【記事について】
メモリアル・イヤーの詩人の英詩の翻訳。
今回は没後400年のシルヴェスター。
【詩人について】
◯ジョシュア・シルヴェスター
(Joshua Sylvester, 1563-1618)
・バーフォードの衣服商人の子供。
貿易商を経て詩人に転身した。
・デュ・バルタス『聖週間』を英訳し、
ミルトンに影響を与えたとか。
【翻訳】
「愛の遍在」
(Love's Omnipresence)
私がこの平原と同じ低さにいるとき
愛しい君が天の高さにいるのならば
僕の想いは慎ましい求愛者となって
愛しい君を讃えて天へと昇るだろう。
私がこの平原の上の天の高さにいて
愛しい君が慎ましく低く身を落とし
大海の最も深い底にいるというなら
私の愛は君と共にどこまでも行こう。
愛しい人よ、君が地で僕が天ならば
僕の愛は君を太陽のように照らして
君を千の眼差しで見つめてみせよう
天が蝋で盲目にされる世の果てまで。
君の下からでも上からでも構わない、
君がどこにいても、真心から愛そう。