【記事について】
メモリアル・イヤーの詩人の英詩の翻訳。
詩人はパブリック・ドメインの範囲から選ぶ。
今回は生誕400年のカウリー。
【詩人について】
◯エイブラハム・カウリー
メモリアル・イヤーの詩人の英詩の翻訳。
詩人はパブリック・ドメインの範囲から選ぶ。
今回は生誕400年のカウリー。
【詩人について】
◯エイブラハム・カウリー
(Abraham Cowley, 1618-1667)
・本屋の七男として生まれる。
お母さんが読み聞かせたスペンサーで詩にハマる。
『妖精の女王』は面白いから仕方ないね。
・15歳で詩人デビューし、ケンブリッジで学者になる。
王党派だったので、共和政期は干されていた。
・17-18世紀から既に形而上詩人に数えられていた。
形而上詩人の世代としては第二世代に当たる。
・形而上詩(Metaphysical poetry, 17世紀)
形而上学の考え方や言葉遣いを取り入れた作風の詩。
語法が難解だとか機知が奇抜だと良く言われる。
【翻訳】
『妖精の女王』は面白いから仕方ないね。
・15歳で詩人デビューし、ケンブリッジで学者になる。
王党派だったので、共和政期は干されていた。
・17-18世紀から既に形而上詩人に数えられていた。
形而上詩人の世代としては第二世代に当たる。
・形而上詩(Metaphysical poetry, 17世紀)
形而上学の考え方や言葉遣いを取り入れた作風の詩。
語法が難解だとか機知が奇抜だと良く言われる。
【翻訳】
「心変わり」
(Inconstancy)
(話によれば)五年前の私はあなたを愛し、
今の私は心変わりしたと仰りたいのですね。
失礼ながら、マダム、人違いではないかと。
私はかつての私と同一人物ではありません。
今の私の中にかつてと同じ肉はありません。
あなたの仰る通り、私の心も変化しました。
仮定として同じ考えが保たれ、同じ意図が
全く変化しないとしましょうか。偶有性は
どの事物でも奇妙なほど変化を示しますが、
仮に基体から基体へ移動するとしましょう。
私の四肢は父なる四肢だということになり、
今ここにある四肢の生みの親だと言えます。
つまり、この体は父の体と同じ人を愛して、
自然に禁じられた近親相姦を犯すのですね。
今日に対しても心変わりだと言うべきです、
今日は昨日と同じ天気ではありませんから。
一年に対しても非難して然るべきでしょう、
春には花が咲き、秋には実がなりますから。
この世は変化の舞台ですから、自然の中で
変わらないことも一つの心変わりなのです、
それは自然の作った掟を破ることですから。
私たちの実体も逃げ去り、消え去るのです。
最も丈夫なものも移ろい飛び去るはずです、
その物差しとなる時の翼の素早さに従って。
愛は決して消えないと想像しても無意味で、
(愛情もまた実体の飾りに過ぎないのです)
それは私たちの死ぬときに美しさや顔色が
残らないことを怪しむようなものなのです。
"Inconstancy." The Mistress,
in Poems written by A. Cowley (London, 1656).
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