2018/08/24

聴くメモリアル・イヤー2019(2)レオポルト・モーツァルト

◯記事について
・生没記念の年を迎えるクラシック作曲家の紹介。
 人物・音源はNaxos Music Libraryで探しました。
 ※NMLの検索窓にCD番号を貼り付けて下さい。
・来年演奏したい方々のために前年から書いてます。
・今回はレオポルト・モーツァルト生誕300年
 来年は「おもちゃの交響曲」のプログラムありそう。
 良いオケが特集コンサート組むなら行きますよ~。

◯人物紹介
・名前と生没年
 レオポルト・モーツァルト
 (Leopold Mozart, 1719-1787)
・来歴
 世界一有名な古典派作曲家モーツァルトのお父さん
 出身地は今のドイツ南部にあるアウクスブルク。
 当時は神聖ローマ帝国の都市で、土地柄はカトリック。
 聖歌隊から出発し、ギムナジウムを経て大学へ。
 音楽にハマって退学してからは演奏家としての下積み。
 この頃に引っ越したザルツブルクは生涯の拠点となる。
 結婚した後、宮廷音楽家や教育者として地位を確立。
 息子ヴォルフガングの音楽教育は今でも評価が高い。
 しかしウィーンへ去ってしまうヴォルくんであった…。

◯作品紹介
・一番有名な作品はたぶん「おもちゃの交響曲」。
 玩具の街ベルヒテスガーデンと関連するとされる。
 色々おもちゃっぽい音が入ってて面白い一曲。
 ただし、レオポルト作というのは諸説の一つ。
 19世紀初頭に出た初版はハイドンの名を掲げている。
 ここからJ・ハイドン作者説が成立し、逸話も誕生。
 (おもちゃを買った時に書いてお土産にしたとか)
 20世紀前半にはレオポルトの手稿との一致が判明。
 ここで成立したレオポルト説に従うCDも多い。
 20世紀末にはE・アンゲラー作の写譜が見つかる。
 今は無名のアンゲラーの再評価が待たれているのかな。
 しかし、ハイドン説とレオポルト説も劣らず魅力的だ。
・「ナンネルの音楽帳」はヴォルくんが使った練習曲。
 ナンネルは一緒に演奏旅行もした姉マリアの愛称。
 20世紀後半には欠落していた譜面の一部が発見された。
 しかもそれはなんとヴォルくんの最初の作品だそうだ。
 この5歳児の作品はケッヘル番号の1番をもらっている。
 好奇心はそそられるが、中身は父子揃って割と普通。
・レオポルトの一部の交響曲は即物的な演出が面白い。
 猟銃を撃つ「狩りの交響曲」。まじまんj(自主規制)。
 祭りのバグパイプが旋律を歌う「農夫の婚礼」。
 シャンシャンと鈴が鳴り続ける「音楽の橇の旅」。
 流石は「おもちゃの交響曲」作者の有力候補。
 この手の機知は新鮮さありきだけど、僕は割と好き。
 ※ちなみに僕はシュトラウス鍛冶屋が好き(隙自語)。

◯音源紹介(Naxos Music Library)
・ピアノ独奏曲「ナンネルの音楽帳
 演奏者:A・デリャヴァン
 CD番号:OnClassical(OC17082b)
 メモ:父子揃っての完全版。去年リリースされた。
・交響曲「狩りの交響曲
 演奏者:ニュージーランド室内管(アームストロング)
 CD番号:Naxos(8.553347)
 メモ:打楽器で代用せず、ちゃんと銃声が入ってる録音。
・交響曲「おもちゃの交響曲
 交響曲「農夫の婚礼
 交響曲「音楽の橇の旅
 演奏者:ベルリン室内管(コッホ)
 CD番号:Berlin Classics(0032302BC)
 メモ:垢抜けた名演レオポルトならこれが推しの一枚

◯音源紹介(YouTube)
・交響曲「おもちゃの交響曲」第一楽章
 演奏者:ブダペスト・F・リスト室内管(ヤーノシュ)
 投稿者:ハンガロトン(YouTube Art Truck動画)


◯キーワード
・メモリアル・イヤー ・アニバーサリー・イヤー